グリュイエールチーズの代用は何がおすすめ?身近なチーズでおいしく仕上げる方法

フランスやスイスの料理に欠かせないグリュイエールチーズですが、いざ使おうと思うと近くのスーパーで見つからなかったり、少し高価で手が出しにくかったりすることもありますよね。そんな時に役立つ、代用チーズの選び方をご紹介します。風味や溶け方を工夫すれば、家庭でも本格的な味を再現できます。

目次

グリュイエールチーズの代用は「コンテ・エメンタール」で近いコクと溶け方になる

グリュイエールチーズは「スイスの女王」とも呼ばれ、ナッツのような芳醇な香りと、加熱した際のとろけるような質感が特徴です。代わりを探す際は、同じハード・セミハードタイプで、コクと溶けやすさのバランスが良いものを選ぶのが失敗しないポイントです。

近い味を狙うならコンテが扱いやすい

グリュイエールチーズに最も近い味わいを求めるなら、フランス産のコンテチーズが一番の候補になります。コンテはグリュイエールと同じ「山のチーズ」の仲間であり、製造方法も似ているため、独特のナッツのような香ばしさや深い旨みが共通しています。熟成期間によって味わいが変化しますが、代用として使うなら6ヶ月から12ヶ月程度の比較的若いものを選ぶと、クセが強すぎず料理によく馴染みます。

コンテは加熱すると非常に滑らかに溶けるため、オニオングラタンスープのトッピングやキッシュの具材としても最適です。グリュイエールよりも少しマイルドで甘みを感じることもあるため、子供がいる家庭でも喜ばれる味に仕上がります。スライスしてそのまま食べても美味しいチーズなので、少し多めに用意しておつまみとして楽しむのもおすすめです。

代用する際は、グリュイエールと同じ分量でそのまま置き換えて問題ありません。チーズ専門店だけでなく、最近では少し大きめのスーパーの成城石井やカルディなどでも手に入りやすくなっています。本格的な欧州料理の雰囲気を壊さずに、コクのある一皿を作りたいときには、まずコンテを検討してみてください。

伸びと香りのバランスならエメンタールが便利

チーズフォンデュの材料としてグリュイエールと並んで有名なのが、スイス産のエメンタールチーズです。大きな穴があいた見た目が特徴的で、アニメに出てくるチーズとしてもお馴染みですね。エメンタールはグリュイエールに比べて味が非常にマイルドで、塩味も控えめなのが特徴です。そのため、他の食材の味を邪魔したくない料理や、優しい味わいに仕上げたい時に重宝します。

このチーズの最大の魅力は、加熱した時の驚くほどの伸びの良さです。グリュイエールだけでは出せないような、糸を引く視覚的な美味しさを演出できます。ただし、エメンタール単体ではコクが少し物足りなく感じることがあるため、代用として使う場合は、少量の塩や黒胡椒を足したり、他の旨みの強いチーズと混ぜたりすると、よりグリュイエールの風味に近づけることができます。

パスタの仕上げに振りかけたり、サンドイッチに挟んでホットサンドにしたりと、日常的な料理にも使いやすい万能さがあります。香りが穏やかなので、チーズ特有の強い匂いが苦手な方でも食べやすいはずです。伸びの良さを活かしたいピザやラザニアなどの料理には、エメンタールをメインの代用品として選ぶと、見た目にも豪華な仕上がりになります。

手に入りやすさ重視ならスーパー系チーズでも調整できる

近所のスーパーで特別なチーズが見当たらない場合でも、一般的なシュレッドチーズ(ピザ用チーズ)をベースにしてグリュイエール風の味を作ることは可能です。多くのピザ用チーズはゴーダチーズやモッツァレラチーズが配合されており、これらは溶けやすさに優れています。しかし、グリュイエール特有の「深み」や「熟成感」が不足しがちなので、少し工夫を加えてみましょう。

例えば、ピザ用チーズに市販の粉チーズ(パルメザン)を2割ほど混ぜるだけで、塩気とコクがプラスされ、グリュイエールの重厚感に一歩近づきます。また、溶かしたチーズにほんの少しの白ワインを加えて加熱すると、香りに華やかさが加わり、フランス風の本格的な煮込み料理やグラタンの風味を再現しやすくなります。

「ミックスチーズだから本格的な料理には向かない」と諦める必要はありません。大切なのは、複数のチーズを組み合わせることです。溶けやすいモッツァレラ系と、旨みの強いチェダー系が混ざったものを選べば、それだけで代用としての完成度は高まります。身近な材料を賢く使って、毎日の食卓を少し贅沢なイタリアンやフレンチの気分に変えてみてください。

仕上げで寄せるなら塩味とナッツ香を足す

グリュイエールチーズの最大の個性は、噛むほどに感じるナッツのような香ばしさと、程よい塩気です。代用のチーズを使った際に「なんだか物足りないな」と感じたら、仕上げの調味料やトッピングでその差を埋めてみましょう。驚くほど簡単に、本格的な味わいへと格上げすることができます。

具体的には、料理の仕上げに砕いたクルミやアーモンドを少量散らすことで、グリュイエールの持つナッツのような風味を物理的に補うことができます。これはキッシュやサラダなどの料理で特に有効なテクニックです。また、香りの面ではナツメグをほんの少し振りかけるのも効果的です。ナツメグのスパイシーで甘い香りは、乳製品のコクを引き立て、高級感を演出してくれます。

塩気が足りない場合は、岩塩をパラリと振るか、アンチョビを隠し味に使うのも手です。グリュイエールは熟成によって塩分が凝縮されているため、代用チーズではどうしてもぼやけてしまいがちな味の輪郭を、これらの食材がしっかりと引き締めてくれます。ちょっとした手間で、安い代用チーズがまるで高級チーズのような存在感を発揮し、料理全体の完成度を大きく引き上げてくれるでしょう。

グリュイエールの代わりに使いやすいおすすめチーズ

グリュイエールチーズの代用として具体的にどのような商品を選べば良いか、特徴を整理しました。それぞれのチーズには独自の魅力があるため、作りたい料理や好みに合わせて選んでみてください。ここでは代表的な銘柄と、それぞれの活用法を詳しく紹介します。

コンテAOP(200g前後のカット品)

フランスを代表する熟成チーズで、グリュイエールに最も近い風味を持っています。厳しい基準をクリアしたAOP認定品は品質が安定しており、代用として失敗がありません。

商品名コンテAOP
特徴芳醇なナッツの香りと深いコク
おすすめ料理グラタン、オニオングラタンスープ
公式サイトComté Official (EN)

コンテは熟成が進むほど結晶状の旨み成分が増え、複雑な味わいになります。代用として料理に混ぜ込むなら、溶けやすい8ヶ月から12ヶ月熟成のものが最適です。そのままスライスしてパンに乗せるだけでも贅沢な味わいを楽しめます。

エメンタールAOC(カット・スライス)

「穴あきチーズ」として有名なスイスの代表格です。非常にマイルドで、加熱した時の伸びの良さはチーズ界でもトップクラスです。

商品名エメンタールAOC
特徴クセがなく非常に伸びが良い
おすすめ料理チーズフォンデュ、ホットサンド
公式サイトEmmentaler Official

エメンタールは味が優しいため、お子様がいる家庭での代用に向いています。グリュイエールと半分ずつ混ぜるのが伝統的なフォンデュのスタイルですが、エメンタール100%で作る場合は、少し強めに塩を振ると味が決まります。

ヤールスバーグ(マイルドで料理向き)

ノルウェー産のセミハードチーズで、エメンタールに似た穴がありますが、よりクリーミーでナッツのような甘みが強いのが特徴です。

商品名ヤールスバーグ
特徴甘みがありクリーミーな口当たり
おすすめ料理サラダのトッピング、キッシュ
公式サイトJarlsberg Official

エメンタールの伸びの良さと、グリュイエールのコクを足して二で割ったようなバランスの良さがあります。海外ではグリュイエールの安価な代用品として非常に人気があり、どんな料理にも合わせやすい万能選手です。

ラクレット(とろけ感重視の置き換え)

熱を加えて溶かし、ジャガイモなどに絡めて食べることで知られるチーズです。グリュイエールに近い力強い風味と、圧倒的なとろけ具合が魅力です。

商品名ラクレット
特徴加熱すると非常に滑らかに溶ける
おすすめ料理温野菜、ハンバーグのトッピング
公式サイトCheeses from Switzerland – Raclette

独特の香り(匂い)がありますが、加熱するとそれが香ばしさに変わります。グリュイエールの「溶けた時の美味しさ」を追求したい料理には、ラクレットが非常に良い働きをしてくれます。

パルミジャーノ・レッジャーノ(削ってコク足し)

イタリアの「チーズの王様」です。非常に硬いハードタイプで、そのまま溶かして使うというよりは、旨みを補うための補助として優秀です。

商品名パルミジャーノ・レッジャーノ
特徴凝縮された圧倒的な旨みと塩気
おすすめ料理パスタ、仕上げのコク出し
公式サイトParmigiano Reggiano Official

普通のピザ用チーズにこれを削って加えるだけで、グリュイエールに負けない深い味わいが生まれます。代用品の「物足りなさ」を一気に解決してくれる強力なサポーターです。

熟成ゴーダ(香りと旨みを補いやすい)

オランダ産のポピュラーなチーズですが、1年以上の「長期熟成」されたものを選ぶと、グリュイエールのようなキャラメルのような香りとコクが出てきます。

商品名熟成ゴーダ
特徴濃厚な旨みとシャリシャリした食感
おすすめ料理煮込み料理の隠し味、おつまみ
公式サイトBeemster Cheese Official

スーパーで売っている若いゴーダとは別物で、非常に濃厚です。グリュイエールの代わりとして使う際は、少量でも十分なインパクトを与えてくれるため、コストパフォーマンスも悪くありません。

料理別にグリュイエールの代用をうまく使い分けるコツ

代用チーズをただ選ぶだけでなく、料理の特性に合わせて使い分けることが、プロのような仕上がりに近づく秘訣です。どの料理にどのチーズが合うのか、具体的な組み合わせと調整のコツを知っておきましょう。

チーズフォンデュは「コンテ+エメンタール」で寄せやすい

本場スイスのチーズフォンデュでは、グリュイエールとエメンタールを混ぜるのが基本ですが、グリュイエールがない場合は「コンテ」を主役に据えましょう。コンテはグリュイエールと風味が酷似しているため、これにエメンタールを1対1の割合で加えることで、ほぼ完璧な代用が可能です。コンテが深いコクを出し、エメンタールが特有の伸びと軽やかさを演出してくれるため、最後まで飽きずに食べられるフォンデュになります。

もしエメンタールも手に入らない場合は、コンテに少し多めのモッツァレラを混ぜる方法もあります。モッツァレラは味にクセがなく、伸びる性質が強いため、フォンデュの食感を補うのに役立ちます。ただし、モッツァレラは水分が多いため、白ワインの量を少し控えめにするか、コーンスターチを多めに使って分離を防ぐのが成功のコツです。

隠し味として、おろしニンニクを鍋の底に塗りつけ、少量のキルシュ(さくらんぼの蒸留酒)やレモン汁を加えると、チーズの脂っぽさが和らぎ、香りがぐっと引き立ちます。代用チーズでも、こうしたエッセンスを加えることで、驚くほど本格的なフォンデュに仕上がります。パンや温野菜にたっぷり絡めて、楽しい食卓を囲んでみてください。

グラタンは「溶ける系+熟成系」の合わせ技が安定

グラタンの表面にこんがりとした焼き色と豊かな香りをつけたい場合、一つのチーズに頼るよりも「2種類の組み合わせ」を意識するのがベストです。グリュイエールの代わりとして最もおすすめなのは、スーパーでも買えるピザ用チーズ(ゴーダやモッツァレラ系)に、パルミジャーノ・レッジャーノや熟成チェダーを混ぜる方法です。

ピザ用チーズは加熱するとトロリと溶けて具材を包み込む「ベース」としての役割を果たし、そこに加える熟成系チーズが、グリュイエールのような「香り」と「旨み」を補完してくれます。割合としては、溶けるチーズ8に対して、コクのあるチーズを2くらいのバランスで混ぜると、塩分が強すぎずちょうど良い塩梅になります。

さらに一段上の味を目指すなら、パン粉を少し混ぜて焼くのも良いでしょう。チーズ単体で焼くよりもサクサクとした食感が加わり、香ばしさが増します。グリュイエールの特徴である「焼けた時の香ばしさ」を、パン粉とバター、そしてコクのある代用チーズのトリプル効果で再現するわけです。アツアツのグラタンから立ち上る香りは、家族みんなを笑顔にしてくれるはずです。

キッシュやオニオングラタンスープは香りの立つチーズが合う

具材と一緒にじっくり焼き上げるキッシュや、熱々のスープに浮かべるオニオングラタンスープは、チーズの香りがダイレクトに美味しさに直結する料理です。これらの料理には、加熱しても香りが飛びにくい「コンテ」や「ヤールスバーグ」が代用として非常に適しています。

キッシュの場合、卵液の中にチーズを混ぜ込むため、ある程度の塩気と主張が必要です。コンテなら卵のまろやかさに負けない存在感を示してくれます。もしどちらもない場合は、チェダーチーズのスライスを細かく切って混ぜるのも一つの手です。チェダーは焼くと非常に良い香りが立ち、卵との相性も抜群です。

オニオングラタンスープでは、バゲットの上に乗せたチーズがスープに溶け出さないよう、ある程度の粘りがあるものが理想です。エメンタールをメインにし、仕上げにパルミジャーノを振りかけると、スープに溶け込む旨みと、バゲットに絡みつく食感の両方を楽しむことができます。最後に黒胡椒を少し多めに振ると、味が引き締まり、グリュイエール特有のスパイシーな後味を模倣できます。

代用品の塩分差は「量と仕上げ」で整える

グリュイエールチーズは製造過程でしっかりと塩漬けされるため、代用のチーズによっては塩気が足りない、あるいは逆に強すぎてしまうことがあります。例えばエメンタールやヤールスバーグを代用にする場合は、グリュイエールよりも塩分が控えめなので、料理全体の塩加減を少し強めに調整するのがポイントです。

逆に、パルミジャーノや熟成チェダーを多めに使う場合は、塩分が強くなりすぎる可能性があるため注意が必要です。最初にチーズだけを少し食べてみて、その塩気の強さを確認してから調理に入る習慣をつけましょう。特にソースなどを作る場合は、チーズを入れた後に味を見て、最後の仕上げで塩を追加するようにすると失敗を防げます。

また、チーズの風味は温度によっても感じ方が変わります。冷めると塩味を強く感じやすいため、温かい料理として提供する直前に味の最終確認を行うのがコツです。もし代用チーズを使って味がぼやけてしまったら、ほんの数滴の醤油やバルサミコ酢を隠し味に入れると、動物性タンパク質の旨みが引き立ち、グリュイエールの深みに近い複雑な味わいを作り出すことができます。

代用チーズでもおいしく仕上がるポイントまとめ

グリュイエールチーズが手に入らなくても、コンテやエメンタール、さらには身近なピザ用チーズを工夫することで、十分に美味しいイタリアンやフレンチを楽しめます。最も重要なのは、グリュイエールの「コク・溶け方・香り」という3つの要素のうち、その料理で何を一番重視したいかを考えることです。

濃厚な味わいを求めるならコンテを、とろける食感を重視するならエメンタールやラクレットを選びましょう。身近なミックスチーズを使う場合でも、粉チーズやナッツ、スパイスを少量足すだけで、驚くほど本格的な風味に近づきます。今回ご紹介した代用テクニックを活かして、ぜひ自由な発想でチーズ料理のレパートリーを広げてみてください。

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