パスタを音を立てて食べるのはNG?本場のマナーと食べ方のコツ

ランチやディナーで人気のパスタですが、食べる時に「ズズッ」と音を立てて良いのか迷うことはありませんか。日本では麺をすする文化が根付いていますが、イタリア料理としてのパスタには独自のマナーが存在します。今回は、周囲に配慮しながらパスタをより美味しく、そして上品に楽しむための食べ方のコツや便利なアイテムを詳しくご紹介します。

目次

パスタを音を立てて食べるのは場面によって印象が変わりやすい

パスタを食べる際の音は、食事をする環境や文化的な背景によって受け取られ方が大きく異なります。日本では馴染み深い「すする」という行為も、洋食の場では思わぬ誤解を招く原因になるかもしれません。まずは、なぜパスタの音が注目されるのか、その理由と周囲への影響について考えていきましょう。

日本では麺類の音に寛容な場面もある

日本には古くから蕎麦やうどんを「すする」ことで、麺と一緒に空気を取り込み、香りをより強く楽しむという食文化があります。この影響もあり、カジュアルなカフェや家庭での食事シーンでは、パスタを音を立てて食べることに対してそれほど厳しい目が向けられないことも少なくありません。「美味しいから勢いよく食べている」というポジティブな捉え方をされる場合もあります。

しかし、日本国内であってもパスタはあくまで西洋料理の系譜にあるため、ラーメン店と同じような感覚ですすってしまうと、周囲の人が違和感を抱く可能性があります。特に静かなレストランや、フォーマルな雰囲気の店内では、小さな音でも意外と響いてしまうものです。日本の寛容な文化を理解しつつも、パスタという料理の特性に合わせた振る舞いを心がけることで、自分も周囲もより気持ちよく食事を楽しめるようになります。場面に応じた柔軟な使い分けが、現代のスマートな食事マナーと言えるでしょう。

イタリアではパスタは静かに食べるのが一般的

本場イタリアにおいて、パスタを食べる時に音を立てることは、一般的にマナー違反とされています。イタリア人にとってパスタは「噛んで味わうもの」であり、日本の麺類のように空気と一緒に流し込むものではありません。食事中に音を立てる行為は、周囲の人に不快感を与えるだけでなく、料理に対する敬意が欠けていると受け取られることもあります。

また、ヨーロッパの多くの国では、口の中に食べ物が入った状態で音を出すこと自体が、子供のしつけとして厳しく注意される事柄の一つです。そのため、高級なリストランテはもちろん、街中のトラットリアであっても、現地の人はフォークを上手に使い、音を立てずに口へと運びます。イタリアの文化を尊重するなら、麺をすくい上げたらフォークの上でしっかりとまとめ、一口でスマートに収めるのが理想的です。こうした本場のマナーを知っておくことは、海外旅行時だけでなく、国内の本格的なイタリアンレストランを訪れる際にも、自信を持って食事を楽しむための大きな助けになります。

音は麺の長さとソースの粘度で出やすい

パスタを食べる時に意図せず音が出てしまう原因には、麺の長さとソースの状態が深く関係しています。スパゲッティのようなロングパスタは、フォークで巻き取る量が多いと、口に運びきれなかった麺が垂れ下がり、それを吸い込もうとする時に「ズズッ」という音が発生しやすくなります。麺が長ければ長いほど、巻き取りの技術が求められるため、初心者や慣れていない人ほど音を出しやすい傾向にあります。

また、ソースの粘度も重要な要素です。カルボナーラのように濃厚で粘り気のあるソースは麺にしっかり絡みつくため、比較的音が出にくいですが、スープ仕立てのパスタやオイルベースのパスタは滑りが良く、麺を口に運ぶ際に空気が入り込みやすくなります。特に水分が多いパスタは、すするつもりがなくても「チュルッ」と音が出てしまいがちです。自分が注文したパスタがどのような性質を持っているかを把握し、麺が長い場合やソースがサラッとしている場合は、いつもより慎重にフォークを動かすことで、不要な音を防ぐことができます。

一緒に食べる相手の価値観で気まずさが生まれやすい

食事のマナーで最も配慮すべきなのは、一緒にテーブルを囲む相手がどう感じるかという点です。友人同士の気楽なランチであればあまり気にする必要はありませんが、ビジネスの会食やデートといった大切な場面では、食べ方の癖が相手の印象を大きく左右します。音を立てて食べることを「豪快で良い」と感じる人もいれば、「上品さに欠ける」と感じる人もおり、価値観の相違から気まずい雰囲気が流れてしまうこともあります。

特にマナーに厳しい相手や、海外での生活経験が長い相手の場合、パスタをすする音に対して非常に敏感である可能性があります。せっかくの美味しい料理や楽しい会話も、食べ方のマナー一つで台無しになってしまうのは非常にもったいないことです。相手の反応を伺いながら、基本的には音を立てないように心がけるのが無難な選択です。相手に合わせた気遣いができることは、大人の社交術としても大切であり、お互いがリラックスして食事を楽しめる環境づくりに繋がります。

きれいに食べやすいおすすめアイテム

パスタを音を立てずに、かつ美しく食べるためには、道具選びも大切なポイントです。使いやすさを追求した専用のアイテムを取り入れることで、食事の時間がよりスムーズで快適なものに変わります。ここでは、初心者から上級者まで役立つおすすめのアイテムをご紹介します。

パスタスプーン(中央穴あり)(巻きやすい)

中央に穴が開いたパスタスプーンは、フォークの先を固定しやすく、麺を綺麗に巻き取るための補助として非常に優秀です。スプーンの縁を使って麺をまとめることで、一口サイズを均一に保ちやすくなります。

商品名特徴公式サイトリンク
曙産業 パスタサーバー独自の形状で麺をしっかりキャッチし、巻き取りをサポート曙産業公式サイト
柳宗理 パスタパン・カトラリーデザイン性と機能性を兼ね備え、口当たりが滑らか柳宗理公式サイト

ディナーフォーク(長め)(麺をまとめやすい)

少し長めのディナーフォークは、一度に巻き取れる麺の量を調節しやすく、手の動きを最小限に抑えられます。重心のバランスが良いものを選ぶと、軽い力で綺麗に麺を巻きつけることが可能です。

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ノリタケ 18-8 ステンレスフォーク適度な重みがあり、プロの現場でも愛用される操作性の良さノリタケ公式サイト
ラッキーウッド カトラリー日本人の手に馴染むサイズ感で、麺を逃さずまとめやすいラッキーウッド公式サイト

小さめのボウル皿(縁が高い)(すくいやすい)

縁が高いボウル型の皿は、フォークを壁面に当てて麺を巻くことができるため、スプーンを使わない派の人にもおすすめです。ソースが飛び散りにくいという利点もあり、最後まで綺麗に食べることができます。

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ル・クルーゼ パスタ・ディッシュ適度な深さがあり、ソースの多いパスタでも安定して巻けるル・クルーゼ公式サイト
iittala ティーマ ボウルシンプルな形状で、和洋問わずパスタを美しく引き立てるiittala公式サイト

使い捨て紙ナプキン(外食でも安心)

どれほど気をつけていても、ソースの跳ねを完全に防ぐのは難しいものです。大判で吸水性の高い紙ナプキンを膝や胸元に用意しておくだけで、汚れを気にせず食事に集中できるようになります。

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業務向け大判ペーパーナプキン厚手で破れにくく、服をしっかりガードしてくれる各種通販サイト等

シミ取りペン(服の汚れ対策に便利)

万が一、大切な服にソースが飛んでしまった時の強い味方です。ペンタイプならバッグに忍ばせておけるため、外出先でも素早く応急処置ができ、跡を残りにくくしてくれます。

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ライオン トップ シミとりレスキュー輪じみを防ぐ吸収シート付きで、トマトソースの汚れにも強いライオン公式サイト

エプロンクリップ(前掛け代用に使える)

手持ちのハンカチやナプキンを即席のエプロンに変えてくれる便利なクリップです。首から下げることで、胸元を広範囲にカバーできるため、白いシャツを着ている時でも安心です。

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お食事用エプロンクリップコンパクトに持ち運べ、どんな布でも簡易エプロンに早変わり各種介護・衛生用品店

音を出しにくい食べ方とマナーのコツ

特別な道具がなくても、少しのコツを意識するだけでパスタを音を立てずに食べることは可能です。美しい所作は、料理をより美味しく見せ、自分自身の自信にも繋がります。今日から実践できる、具体的で簡単なテクニックを確認していきましょう。

麺は短めに巻いて一口量を小さくする

パスタを音を立てずに食べる最大のポイントは、フォークで巻き取る麺の量を「欲張らない」ことです。フォークをパスタの山に深く差し込みすぎると、大量の麺が絡みついてしまい、巻き取った後に巨大な塊になってしまいます。こうなると一口で収まりきらず、結果として麺をすすることになり、大きな音が出てしまいます。まずはフォークの先をパスタの端の方に軽く差し込み、3本から4本程度の麺を意識して掬い上げるようにしましょう。

そこからフォークを回転させていくと、一口で綺麗に収まる小ぶりなサイズにまとまります。巻き上がったパスタがピンポン玉より少し小さいくらいを目指すと、口を大きく開けすぎる必要もなく、スマートに食べられます。また、巻き終わった後にフォークの先でパスタの塊を軽くお皿の底に押し付けるようにすると、余分なソースが落ち、垂れ下がった麺が整うため、口元への移動中に麺が落ちて音が出るのを防ぐことができます。

すすらず口で切らずに巻いて収める

麺を口に運んだ後は、「すする」のではなく「運び入れる」意識を持ちましょう。パスタの塊を唇の近くまで持っていき、そのままスッと口の中へ滑り込ませます。この際、空気を一緒に吸い込まないように注意すると、音が全く出なくなります。もし途中で麺が垂れそうになっても、決して吸い込んではいけません。一度口に含んだ麺は、前歯で噛み切るのもマナーとしてはあまり好ましくないため、最初から全てを口の中に収められる分量だけを巻くことが重要です。

もしフォークで巻くのが苦手な場合は、お皿の縁を上手に利用してみてください。お皿の平らな部分ではなく、カーブしている縁にフォークの先を当てて回転させると、麺が逃げにくく、しっかりと固定されます。時計回りにゆっくりとフォークを動かし、最後の一巻きまで丁寧にまとめることで、麺の端が飛び出すのを防げます。一連の動作を落ち着いて行うことで、自然とすする動作が消え、上品な食べ方が身についていきます。

ソースは多すぎない量にして跳ねを減らす

パスタの音や汚れの主な原因となるのが、過剰なソースです。特にスープ系やオイル系のパスタは、麺を巻き取る際にソースが周囲に飛び散りやすく、それが弾ける音や服の汚れに繋がります。食べる時は、麺を巻く前に軽くフォークでソースを和える程度に留め、ボトルの底に溜まったソースを無理にすくい上げないように注意しましょう。麺に絡んだ適量のソースこそが、最もバランスの良い味わいを提供してくれます。

また、ソースがたっぷりかかったパスタを勢いよく口に運ぶと、唇にソースが付着し、それを拭い取る際にも音が出やすくなります。一口サイズにまとめたパスタにソースが適度に乗っている状態を確認してから、ゆっくりと口を動かしましょう。もしスプーンを併用する場合は、スプーンの上でしっかりとソースと麺を馴染ませ、液体が滴らない状態にしてから口に運びます。このように「ソースをコントロールする」意識を持つことで、音だけでなく食べ終わった後のお皿も綺麗に保つことができます。

フォーマルな場は静かに食べる意識が合う

格式高いレストランや、目上の人との食事など、フォーマルな場面では「静寂もマナーの一部」と心得ましょう。パスタを食べる音だけでなく、カトラリーがお皿に当たる「カチャカチャ」という金属音にも注意が必要です。フォークを動かす際は、お皿を強く叩かないように優しく扱い、できるだけ音を吸収するようにゆっくりとした動作を心がけてください。静かな空間では、些細な音が想像以上に響いてしまうものです。

このような場では、会話を楽しみながらゆっくりと時間をかけて食事を進めるのが一般的です。焦って食べようとすると動作が雑になり、音が出やすくなるため、一口食べたらフォークを置き、会話に加わるといった余裕を持つことが大切です。美しい所作は、相手への敬意を示すことにも繋がります。周囲の雰囲気に溶け込むように静かに食事を勧めることができれば、料理の味もより深く、洗練されたものに感じられるはずです。

パスタの音は相手と場面に合わせると食事が心地よくなる

パスタを音を立てて食べるかどうかは、最終的には「TPO」に集約されます。気心の知れた仲間とカジュアルな店で賑やかに楽しむ時と、一流のシェフが腕を振るうリストランテで静かに味わう時では、求められる振る舞いが異なります。最も大切なのは、自分のスタイルを押し通すことではなく、その場にいる全員が美味しく楽しい時間を過ごせるように配慮することです。

今回ご紹介したテクニックやアイテムを参考に、状況に合わせて食べ方を調整できるようになれば、どんな場面でも物怖じせずにパスタを楽しめるようになります。音を立てない上品な食べ方は、あなたの魅力を一層引き立ててくれるはずです。ルールに縛られすぎて窮屈になるのではなく、マナーを味方につけて、より豊かなイタリアン・ライフを満喫してください。

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この記事を書いた人

パスタが大好きで、トマトの香りだけで気分が上がってしまいます。麺の太さや形でソースのからみ方など、いかにおいしいパスタにするか、究極のパスタづくりを研究しています。みなさんに「なんだかパスタが食べたくなってきた!」と思ってもらえるよう、パスタやイタリアンの魅力が伝わる発信をしていきます。

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